白亜紀・離婚劇

まぁ、離婚ってのは本人・友人よりも
関係ないだろアンタ!って人たちの方がオオサワギするもんでして、ハイ。


その後しばらく


「あのね。ワタシ、離婚することにした。」
父に電話をした。(我が家はどんなことでも事後承諾である)


父はこともなげにこういった。
「わっはっはッ!うろこもようやく人生に深みがでてきたねぇ!
捨てちゃえ捨てちゃえ、キライになったオトコは!
パパなんかねぇえぇ!」


父の「パパなんかねェ!」、それが始まると長いんだ、
今はとてもつきあう心境じゃない。
「いや・・・あのその・・・。えー。まぁ、うん。
いや、ま、捨てちゃうってのとは
ちょっと違うんだけどモゴモゴ・・」


父「ナニッ?うろこ?どうしたどうした、強い娘がモゴモゴして!
いつもはっきり物事をいえる娘でしょう。ん?どした?」

うろこ「いや、いいのいいの。うん、ま、いっか。うん、
ま、離婚するってコトは自分で決めたのは間違いない。
そーゆーことだから、一応、連絡ね。」

父「そうそう、「ま、いっか」がうろこの強いとこだ!
さすがパパの娘!うろこはこれから自由だ。スバラシイ。
オメデトー!うろこ万歳!うろこ愛してるよー!」
・・・・あいかわらずの父に、ほっとした。


父よりソフトで心優しい兄は
「そっかそっかー。まぁ、若いうちでよかったよねぇ。
これがヨボヨボのバーサンになってたりしたら、たまんないもんね。
自由になって、ヨカッタじゃん!」

・・・・ほっとした。


最後にママの写真にそっと報告
ママが生きてたら、なんて言うかな。

この家族にしてこのうろこなんだろうから、
きっと今後について、応援してくれたと思う。



友人はみんなみんな、ワタシの決めたことを尊重してくれて
あったかかった。


そして最後に・・・
めんどくさいが、会社にも報告しなきゃならん・・・。
一人暮らしになるんで、住宅のこととかアレコレ
手続きしなくちゃイケナイのだ・・。



めんどくさいな。
(この一言に尽きる)


会社というのは、いろんな人がいるところ。
「うろこ」をよく知りもしない人たちに、
いらぬ詮索や同情や批判されたりしたら、おもしろくない。
・・から、あんまり関係ない人には知られたくない。

が、いたしかたアルマジロ。
総務の担当、恨さんをつかまえて別室に呼ぶ。
事情を説明する。
恨さんイキナリ大声。



「ええええ?うろこサン離婚したのー?」
うゎちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃー!(泣)



うろこアタフタ、これじゃ別室に呼んだ意味ないよッ!
恨サン、そんなうろこにおかまいなく


「なんでマタ?」


・・・・・いいよう、そんなこと、ほっといてくれよう、
いいから早く、うろこは、ヒトリ暮らしになったから、住宅手当が
ほしいんだよぉ。その手続きだけしてくれよぉ。


とほほの気分を引きずりながら自席に戻ると恨サンから内線が。


「うろこサン?ああ、うろこサンのね離婚
うろこさんがした
離婚のね、書類。
離婚したって言うね、離婚の事実を表す、
住民票かなんか。ソレを・・」

ヒョーやめてくれー(血涙



内線っつーことはアンタ、総務・経理のみなさんにかこまれて
受話器にむかって、そゆこと言ってんでしょ、
人の不幸は蜜の味・お局ちゃんの目の前で!
割れた鐘のようなその声で!

ぬぉぉおぉぉおぉぉぉおぉッ



それからしばらくして
人事をやっている部長がうろこを呼び出し


「・・うろこサン、いろいろありましたでしょうが、
あまり離婚のハナシは、
社内には広めないように。ワタシも努力しますから。」


ってオイ!ひろめてんのは総務だよ総務総務総務ッ!
ソレに、すんごく悪いコトしたみたいに言わないでよぉ。
たーのーむーよー!
ああ、こんな人達もいるのよね。
・・・って、人生観がググっと広がりましたわさ、
ありがとヨ。







絶句の日々


離婚っていうのは自分より、
自分の周り・・・それも、友人ではナイヒトの反応が大げさですな。
(当の本人は処理することが多すぎてイチイチ大げさには反応してられんッ)


まず、いろいろ申請しなくちゃならないことがあり
・・・課長のハンコもいる書類だったので
直属課長に離婚の旨を報告・・
・・・「えぇええぇぇ!?・・マタ?」


・・・マタ?・・・ってアンタ、初体験ですがな(泣)
(どこでそういう話しになってんだヨ、オイ!)



ややあって、事業部長「球根」登場・・
応接室に呼び出され



「うろこサン、離婚したって聞いたんだけど、一体なんで?
いや、ただ、知りたいなぁと思って。ぷぉぷぉぷぉ」


ぐはッ・・なんつぅ直球ストレートッ



・・・・絶句。ま、いっか・・・




・・・・テキトーに言いつくろって、
書類を総務へ持って行く・・



ああ。実はここからが怒りのダンジョン。
総務部はたたり神の住むもののけの森。
古くは風の谷のナウシカの腐海。



イヤがるキモチにムチをうち
総務に赴き、
漏りブチョウ席を通りすぎるとき、目があった。
「うろこさん、り・・離婚したんだって?クックック・・」


・・・クックック、だと?


斬・・・斬らせろッ武士の情けじゃ、止めてくれるなッッッ
(イヤ、本当は止めてくれないと大惨事になります)



ウガーとココロの中で火を吹き、
恨サン席に到着、提出・・・・・ああ道のりは長かった、
あと1歩、あと1歩でございます!!!!


そして今、
今、ようやくの
ゴッオォオォオォオオォォーーーーーーォォォル!!!!!!!



ところがどっこい、
恨サン、ぬぅとつき出すごっつい手。
書類は渡したのに。・・・ヘ?



キョトンとしてるうろこにむかって恨サンは言った、
いつものワレガネのようなでかいだみ声で!

「証拠ください、うろこサン。
 ダンナがでてったっていう、証拠!」






ぬぉおっぉぉおおッッ(血涙再び)



もはやコレまで、
拙者ここで切腹ツカマツルッ!
どなたか介錯をお頼み申すッッッ
(いやよ、だめよ、だれか止めてぇええぇ)







ほっといてくりー



そんなこんなで、私の周りはけっこうざわつき
総務のヒトに突然ケーキを買って届けてもらって
目を白黒したり


これまた私の知らないところで
「うろこさんを励ます会」なんてものが、
本人不在で開催されたりして
(せめて招待してくれたって・・)



よかれと思ってやってくれてるのも、
悪気がないのも知ってるけれど、うん、知ってるけれど、、、、
ほっといてくリー



・・・そんなこんなでマワリのアイツらが騒ぐもんだから


・・ことなかれ主義キワマレリの人事のザビブチョウに
呼び出しをくらってしまったではないか、ウツケモノどもめ・・・。



「うろこさん、チョット・・いいですか。」


人事・ザビブチョウ・・・

ヒョロリと背が高く、頭の回転が速く、
物腰はやわらかいが、
目の奥がキーンと冷たい。


しゃべり方はソフトだが声が小さく、
腹にイチモツもってるカンジがアリアリ。
この人の前に出ると私、いつでも背筋がひや〜ンとする。


時代劇なら、おぬしも策士よのぉ〜と、
つい、料亭で言いたくなるタイプの部長、とでも言うべきか



・・・に、呼びとめられ
「会社内ではまずいので、となりの喫茶店でハナシをしましょう・・・」


言われるままについていく・・


ザビ部長
おもむろに足先を変え


「・・・・ビールでも飲みましょうか・・」



ひょ・えーーーーーーー!
この策士と!このうろこが!


お・ビール!
うっわーーーーーーーーーーーーーーーー苦そう!くーッ!
うろこ、掘っちゃう、墓穴掘っちゃうーぅーうーぅー
(だれかビデオ撮影して〜今生の土産に〜)


しかし、いたしかたなくついていく・・(興味ハンブン)
近くにあるワシントンホテルのラウンジでビールを頼むザビ。
細長いグラスにビールが気取ってでてきた。

うう

にがそうな「お・ビール」じゃ・・


「うろこサン・・・・」

「・・ハイ・・」


「うろこサンは離婚なさったそうですね・・・・」


「え、ええ・・」
(めずらしく神妙、墓穴掘りたくなーい)


「もし・・よければ、いきさつを教えていただけませんか・・
あ、いや、興味本位ではないんです・・ただ、人事として・・」


人事として・・・・ナンだ?え?その先を聞かせろ!
しかし
ザビはのらりくらりとビールを飲んでる


うろこ、まーぁテキトーにありきたりのコトを話す

ザビ
「そうですか・・・・。さぞ、お辛いことでしょう・・・。」


うろこ
「いえ、自分できめたことですから」

ザビ
「いや、そうは言っても、自信を失ったりとか、頼るものがなくなって
心細いでしょう・・」


ウヌッ!自分で決めて自分でやったことだ!
そりゃ疲れるけど、自信を失うコトじゃないぞ!
あえていうなら、その逆だッ!


うろこ
「いえ、ご心配ありがとうございます・・
本当に自分で決めたことですので、
だいじょうぶです・・・」
(エライなぁ、うろこ。よく取り繕ってるぞぅ)



ザビ
「じゃ、うろこサンが捨てた・・ってことですか?
・・・いや、まさか、ちがいますよネ?クックック・・・・」


(プチッ)



だーーーーーかーーーーーーら!
なんだよ、総務とか人事とか、コノヘンの人達は
うろこをつかまえちゃークック、クックと!
おめーらは公園のハトかッ!
それとも、桜田ジュンコが歌うところ青い鳥かッ!
(・・古すぎる?(^^ゞ)

でぇい武士の情けじゃ、
斬らせろ、斬らせろ、もしくは斬り捨ててくれぇええぇ!!




・・・ザビと別れて急いで帰り、
大慌てで帰り道に買った
ビールかっくらって口直ししたのは
・・ご想像のとおりです




ところでザビ人事部長、
なんでヒトのことを呼びつけたか、って?


うろこの苗字を気にしてたんだそうだ。
グループ企業だから、毎年親会社、
ご本体様に社員の名簿を提出するんだって。
で・・・。


「女性社員の苗字がかわったら、結婚って書くのが通例なんですヨ・・
だから、、、、

うろこサンの場合、どうしようかなぁ、って思いましてネ・・・
クックック・・・。
まぁ、今回はうろこさんは苗字を変更しないとおっしゃるので、
その心配はなくなりましたが・・・・。
いや、よかった。
どう書こうかと思っていたのですよ。」




だああぁあぁぁぁぁぁああああッ!




それに、ナンだよ、罪人よばわりすんな!
悪いことなんかやってないぞ!
自分で決めた以上、
数ある人生の選択肢のヒトツを選んだだけのことだッ!


なんでこんなこと、イチイチ宣言しなきゃなんないんだッ?


・・・・・


もしかして離婚ってすんごいイケナイことなのン?




うろこ、ドキドキしちゃう
(大ウソで〜す)


うろこ雲へ戻る