1-1.三つ子の魂



兄は、弟が欲しかったそうだ。
そして彼は、諦めないヒトだった。

そう、そしてワタシは兄の恰好のおもちゃとなった。
兄は、11歳年上である。
3才ころのワタシからみたら、
「仙人」のように、オトナである。

そのオトナたるオニィチャンは、
ワタシを完璧にオモチャ扱いした。

そして、意味不明の約束事をたくさん決められた。。
今、思い出すとニッポンが幕末にかわしちまった、
日米不平等条約もマッツァオだ。

イチ)
ワタシは自分のことを「ワタシ」と言ってはいけなかった。
なぜならそれは、「オンナノコ」のコトバだから。
(オンナノコなんだけどね、うろこは)

ニ)
ワタシはピンクや赤や、
暖色系を嫌いにならなければならなかった。
なぜならそれは、「オンナノコ」の色であったから。
(だからオンナノコなんだってば、うろこは)

サン)
ワタシは、スカートをはいてはならなった。
なぜならそれは、「オンナノコ」の洋服であったから。
(それでもおいらは、アレ、いったい・・・)

ヨン)
ワタシは、声を出して泣いてはいけなかった。
なぜなら、それは「オンナノコ」のすることだったから。

「仙人」のような兄に逆らうなんて、当時のうろこには
想像もできず、、、

ワタシはくやしいとき、痛いとき、(悲しいのはおぼえていない)
グッと下唇をかみ、やがて我慢ができなくなって
クゥー・・・ウッウッと嗚咽を漏らし、
両手は握りこぶしのまま、
仁王立ちになって泣いていたらしい。

そして悲しいことに、両親もソレを黙認していた。

母親は、「ワンパクでもいい。たくましく育って欲しい」
というのが身上のヒトだった。
そして、とても無邪気で、
チャレンジスピリッツあふれるヒトだった。、
・・で、うろこの髪の毛ををバリカンで刈上げしたりして、
このコがどこまでオトコノコとして世間に見られるか、と
遊んでいたらしい。

スーパーや八百屋に行くたびに、
今日はウロちゃんが
レジのおばサンにウルトラマンの人形をもらっただの、
強そうなオトコノコといわれたの、と
とてもウレシそうに笑っていたそうだ(兄談)

父親は、といえばもう、
歳をとってからもうけたワタシのことが
かわいくてかわいくて、
ワタシがナニをしようとナニを言おうと、
「うろこが笑顔でいてさえくれれば」
の、好々爺だった。

ところが、父親は好々爺でありながらも
目的のためには手段を選ばずのヒトだった。

うろこの笑顔見たさに、
手っ取り早い方法、手っ取り早い方法、、と
ワタシをくすぐりまくる、というワザを発見。

それからはナントカの一つ覚えのように
うろこをくすぐりまわし、泣き笑うワタシをみては

「ああいいねぇ、ウロコの笑顔は。家が明るくなる!」

と、喜んでいたそうだ。
(ワタシに言わせれば意味不明だ、ソレ)(ToT)


あわれ、うろこの三つ子の魂は、
「みんなのオモチャ」として形成してしまったようです。

・・・ダレ?そこで笑ってるの(^^ゞ





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